Wednesday 6 July 2011

冬のオーストラリア2

1 空港→ホテル(Circular Quay)

約二年ぶりのオーストラリアです。

ビーチに行きたいし、
カフェやレストラン巡りしたいし、
ショッピングしたいし、
ホテルでのんびりもしたい。

もう興奮気味で朝のシドニーに
降り立ちました。

しかしそんなウキウキ気分も
沈んでしまうくらい、
シドニー国際空港は混んでました。

出国手続きに小一時間、荷物検査に一、二時間でしょうか。
空港内は人の列が大蛇のようになって
びっしりと詰まっています。

もう少しどうにかならないかな…。

待っている間、その辺にあった
オフィシャルガイドブックを手に取ってみる。
日本語版は英語版に比べてかなり薄い。
そして、内容もなんだか滅茶苦茶。
直訳的な日本語だし、同じ文が別のコラムにペーストされていたり。

この適当さ。

オーストラリアに来たんだなあ、と
妙に実感しました。


荷物検査にたどり着く前に、
検査員が適当に私たちのパスポートなどを
チェックし、横道から通してくれました。

夫が両替をしている間、青い空に誘われて
空港から少し出てみました。

澄んだ空に、きりっとした奇麗な空気。
これこれ。いかにもシドニーらしい、ポジティブな雰囲気です。
心身の緊張が急にとれて、ハンモックにぶらり身を任せた気分。
思い出しました。

空港からメトロに乗ってホテルのあるCircular Quayへ。
運賃は高かったけど、中心部に行くには便利です。

街の様子は変わっていません。
ビジネスマンがカフェで朝のミーティングをしていたり、
メッセンジャーが行き交います。


ホテルへは早めに着きましたが、
チェックインをさせてくれました。

シャワーを浴びて、着替えて、さあ、出発!

2 ランチ

オーストラリアは多民族国家なので、
様々な文化を楽しめるのが良いところ。
街を歩いていると、よく聞いたことのない言語を耳にします。

イタリア系移民から発展したカフェ文化は強く根付き、
スターバックスなどチェーン店は見かけません。
街の至る所でコーヒーの香りが漂います。

日本ではあまり見かけない
本格的な東南アジア料理や中東料理は、
私がオーストラリアで一番に食べたいもの。
しっかりと人々の日常食となっています。


ランチは、マレーシア料理。
前もって現地の人に聞いてここ!という場所を教えてもらいました。
ホテルのすぐ近くにその店はありました。


ココナッツミルクがベースの
マレーシアの 麺料理、ラクサです。
小さくて簡単な作りのファストフード店の出で立ちですが、
昼時で多くのビジネスマン&ウーマンで賑わっていました。

皆、スープが服に飛び散るのを恐れもせず…
そのくらい、病みつきになる味なんです!

それにしても、麺も鶏肉もスープも
食べても食べてもなくならず…
さらに青唐辛子をトッピングしたものだから
美味しいけれど激辛。

汗をかきながら、夫に手伝ってもらって平らげました。
夕食いらないくらいの満腹ぶり。

皆これを日常的に食べるのか!?
オージーの胃袋の大きさ、恐るべし。

3 ビーチ(Bronte〜Bondi)

お腹がいっぱいになったところで、ビーチへ!

ビーチに行かずして、
シドニーに来た意味はありません!
ということで、バスに乗ってBronteビーチへ向かいます。

ManlyやBondiが有名どころですが、
他にも奇麗なビーチがたくさんあります。


いつも思うのですが、バスがわかりにくい。
普通のバス停には路線図、行き先が書かれていません。
バス内にもアナウンスや路線図がありません。
だから、地元の人のみ行き先を知っているのです。
観光客などは運転手さんに聞くしかありません。

運転手に話しかけて「行かないよ」と言われ、
おろおろした人をよく見かけます。
乗ったところで、どこでブザーを鳴らすのか、
どこで降りるのか、初心者は全くわかりません。

観光地でもあるのだから、
これは改善してほしいポイント。


なんとかBronteエリアに到着。
長年続く地価高騰と住宅購買競争で、
海に近い所はさぞかしリッチな場所なんだと
思っていたけれど、結構落ち着いた所でした。

小さなパン屋さんで懐かしの
Anzacビスケットとginger man breadを買い、
妙にうれしくなってしまう。

パン屋でアルコール中毒らしき
二人の男性が立ち話をしていた。
「洗濯をしたから来春には乾くだろう」と。
こういう光景もまたオージースタイル。


15分くらい歩いただろうか。
ターコイズブルーに輝く透明なBronteの海と、
真っ白な砂浜が見えてきました。

海岸沿いは、すきっとするシドニーの冬らしい風が吹いています。
とはいえ、寒くはないので夏らしい格好をして走っている人が
たくさんいます。

こんな奇麗な近所でジョギングや散歩や水泳ができるなんて、
羨ましい生活です。


海水浴シーズンではないのであまり人はいませんが、
少年たちがサーフィンの練習をしていて、
傍らのプールでは年配の方々が優雅に泳いでいました。

なんと70〜80代くらいのおばあさんも
泳いでいました。健康的!


せっかく来たので、海岸沿いを
Bondiビーチまで歩くことにしました。

一つ小さなビーチを通り過ぎると
大きなBondiビーチが見えてきます。

なにやらにぎやかなイベントをしているよう。
近づいてみると、スケートリンクが!
皆完全に夏の格好でスケートしていて、
横では大きな機械が一生懸命リンクを冷やしてます。

最高のスポーツスポットを目の前にして、
わざわざスケートしなくても…と
反エコを感じてしまいました。

4 ディナー

ホテルに戻り、
Rocksという開拓時から栄えた古いエリアを歩いてから
夕食をすることにしました。
全くお腹は空いていなかったけれど、
折角のシドニーの夜なので、おしゃれをして出掛けます。


夜になると肌寒く、
秋用ジャケットとマフラーで体を温めながら、
古い町を歩きます。

平日の晩だからでしょうか、
閉まっている店もありますが、
開拓当初からある建物はどれも
味があって、歴史が感じられます。

港をのぞむオープンレストランで
食事をすることにしました。
イタリア料理屋さんだったので、迷わず
日本ではあまり食べられないラザニアを注文。

赤ワインを楽しみながら、オペラハウスを眺めます。
シドニーに来た甲斐あり!

レストランの床や壁に敷き詰められた岩は、
開拓時に送られてきていた囚人が作ったもの。
それぞれに金属の棒のようなもので削った跡があり、
相当な重労働だったことがわかります。
それも、賃金は払われなかったのだから、
その人々のことを思うと胸が痛みます。

レストランを出て少し散歩でも、と思いましたが、
寒かったのでホテルに戻りました。


夫がホテルのラウンジで旧友たちと再会している間、
私は大きなバスタブにお湯を張って
ゆっくりと体を温めることができました。