Wednesday 6 July 2011

冬のオーストラリア3

1  植物園(Royal Botanic Gardens)

爽やかな朝。
近くの植物園まで散歩に行きました。

丁寧に管理されているここの植物園は
都心にあるにもかかわらず規模が大きく、
オペラハウスのすぐ隣にあります。

片方には高層ビル群、
片方には海。

都会の喧噪の中、ここでは
時間の流れが緩やかに感じます。
通勤・通学途中の人がちらほらと、
本を読んだり朝食を食べたりして
朝のひとときを静かに楽しんでいます。
ジョギングをする人もいます。

5人ほどの庭師や専門家が
それぞれの植物を見て回りながら、
話し合い、管理具合などを確認しています。

あのグループの一員として働けたら、
毎日どんなに楽しいだろうか…と
夢見てしまいます。

やっかいな人間とではなく、
植物と対話していればいいのだから
こんなに癒される仕事はありません。

広い園内を散歩して回ると、
少しお腹がすいてきました。

ホテルへ戻る途中に、通勤者が通う
小さなパン屋さんがあったので、
パッションフルーツやナッツが沢山入ったヨーグルトを買って
ホテルで食べました。

2 Bowral

チェックアウトを済ませると、
義父が迎えにきてくれました。
久しぶりの再会です。

これから夫の実家へ行きます。

実家はシドニーから車で1.5〜2時間ほど南に行った所。
わざわざ迎えに来てくれなくても良かったのですが、
親切にも運転してきてくれました。

夫にとっては1.5年ぶりの父との再会。
積もる話もあるのでしょう、
車の中ではおしゃべり通しでした。


実家に着くと、
なつかしい義母が笑顔で迎えてくれました。

挨拶をしてお土産を一通り交換した後、
私たちのために改装したり手入れをしたという
家を隅々まで見せてくれました。

新しく買った大きなアボリジニアートが掛けられていて、
生花が飾られ、
部屋部屋のベッドや家具がきれいに設えられています。
何ヶ月も前から準備してくれていたそうです。

庭に出ると、東北の地震があった日から
作り始めたのだという、日本風庭園がありました。
この庭園で被災地のことを祈っていたのだとか。
白い石を敷き詰めて、周りに置き石や草を配置し、
まるで京都の枯山水の庭のようです。

相当な労力だったことでしょう。
デザインのことで夫婦喧嘩もしたというし、
草を処理したり、石を敷き詰めたり、
アンティーク店で日本の置物を集めたりも
したのですから。

庭の一角にある家庭菜園も見せてくれました。
チンゲンサイもできていました。
冬なのに緑の野菜が育つんですね。

ここBowralは、シドニーとは違い
東京の冬よりも寒いくらいです。

それをすっかり忘れていたので
今回は冬用の上着は持ってきませんでした。
十分くらい庭に出ていただけで
ぶるぶると震えて家の中に逃げ込みました。
暖炉の火が有り難い。

義母がアフタヌーンティーの支度をしていました。
西オーストラリアの伝統あるフルーツケーキや
地元の砂糖菓子などで、日本茶をいただきました。
ほっとするひととき。

アンティークのカップを使う時&洗う時は
いつも緊張します。この緊張感が
エレガントな雰囲気を作り出すのかもしれませんね。


夜は義母がモロッコ料理を作ってくれました。
4時間もかけて低温で調理したラムのタジンと
アップルクランブルというデザート。
タジンには庭から採ってきたミントと
レモン、スライスしたアーモンドを添えて。


タジン料理にはクスクスを付けます。
クスクスは日本ではあまり馴染みがありませんが、
オーストラリアではかなりポピュラーのようです。

とても美味しくいただきました。